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会議録 2006.08.22更新
本会議一般質問 「更なる災害対策について・他」 H18.03.02
 
◆上島よしもり 議員
 発言通告に基づき質問いたします。
 まず、災害に向けた人材確保について質問いたします。
 今般、世田谷区では、地域防災計画の増強、修正、また災害対策条例案が今議会で審議されるわけですが、予算案を含め、安全安心に対し宣言どおり、先ほどの質問のような一部例外もあるかもしれませんが、大方しっかり取り組まれているというふうに私は思います。しかし、首都圏という超過密地域での大地震という未曽有の大災害を想定すると、体制は十分とは言えない。やるべきことが残っているのではないかと思われます。
 その中でも特に、行政でも、地域でも、人が持てる力を十分発揮できる仕組みができていないのではないか、また、人材を有効に活用できるような体制に向けてまだまだやれることがあるのではないかという観点で二点。
 一点目は、第一線を退いた専門的知識、経験を有する区民、または区を退職した職員のボランティア登録の推進についてであります。
 家屋の倒壊、ライフラインの断絶など、大規模災害は区民の生活全般にわたり幅広く問題を一斉に引き起こします。応急復旧に対応する事業者だけでは間に合わないことは確実であります。しかし、一斉といってもさまざまな程度の被害がある中で、軽微なものについて地域で解決できるものも多いのではないでしょうか。高齢者はもちろん、お金で多くを解決してきた現代人にとって、専門的な相談や軽微な依頼ができるボランティアが存在することは、実際面でも精神面でもとても助かるはずであります。
 例えば、家が一部損壊したが、このまま住めるのかどうか、最低限どこを直せば当面生活できるのだろうか、建築の専門家に見てもらいたい、電気がつかないが、どこを直せばいいのかわからない、また、簡単な修理をお願いしたい、電気工の人に相談したい、このような退職した専門家が活躍できる場面もあります。
 また、別の観点では、医療や福祉は法律との兼ね合いを気をつけなければなりませんが、幅広く幾らでも人材は必要になるところであります。一線を退いたけれども、一定の対応やアドバイスならできるという方も区内に多くいらっしゃると思います。また、パニック状態の中、窃盗団の発生や被災者同士のトラブルも多く発生する可能性がある中で、警察官や自衛隊の退職者も地域の方と協力し、大いに力になろうと考えます。
 受け皿に関しては、ボランティア協会か各避難所ごとという考え方になろうと思いますが、区として、こういった専門的ボランティアの登録推進を後押ししていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、行政と区民とのかけ橋として、区を退職した職員のボランティア登録も有効だと考えます。特に、出張所など地域行政に従事していた職員については、地域の状況をよく知る立場から活躍が期待されるわけですが、区役所OBを含め広くボランティア登録の促進をお願いしたいと思いますが、区のご見解をお示しください。
 二点目として、被災地への職員派遣について伺います。
 これまで職員に対し全庁的に災害対応の研修を行ってきていると伺っております。しかし、机上の研修だけては、当然ながら十分とは言い切れません。被災直後の悲惨な情景の前では、多くの職員は冷静で適切な判断をし続けることは容易なことではありません。
 そこで、やはり被災地での経験が非常に重要になってくると思います。世田谷区はこれまで他区と比べても積極的な職員の災害派遣を行ってまいりました。一昨年では、新潟中越地震直後に区独自に十四人の職員を派遣しましたが、その人選については災害対策本部の職員を充てたということであります。もちろん、これについて問題はありませんが、今後はまずできれば派遣職員を増加していただき、そして、区内各所現場で活躍しなければならない職員を育成する点から、所管は広く、そして計画的に、できるだけ多くの職員にそういった経験をしていただくべきと考えます。
 もちろん、被災地の支援が第一義であることを忘れてはなりませんが、実地研修という視点を持って、その都度、急ごしらえでない人選を用意しておく、そして事前の研修もしっかり行っていくという体制をつくるべきと考えますが、どうでしょうか。区のお考えをお聞きします。
 次に、条例のあり方についてお伺いいたします。
 今議会で独自に制定する自主条例案が大きく三つ出ております。地方分権の進む中で、議員立法など今後さらに自主条例が制定されていく傾向になると思われます。自主条例の多くに見られる問題点は、いわゆる宣言条例とも言われるようなあいまいな表現、内容により、結局、何をどう規定し、何の目的でできたのかわからないということです。議会を通じ、その解釈について明確にしようとも、結果あいまいであれば、結局は予算化という形でしかその真意を確認することはできません。
 もちろん、それは結果としてよい方向に進んでいけばよいのですが、条例化されていなくても、予算がつき施策が充実すれば大きな成果を上げることもできますが、逆に、条例をつくっても、その条例を区民が理解していなかったり、予算もつかず施策が十分でなければ、もちろん成果は上がらず、条例全体の存在価値を低下させることになりかねないのではと考えます。
 より有効な条例制定に向けて、条例のあり方について、例えば条例の効果を評価したり、全体の関係を精査するなど、いま一度考えていただきたいと思いますが、一つ大きな課題を取り上げれば、条例の全体を見ると、広く、また、そのレベルや作用はさまざまであり、条例間はもとより、構想、計画、方針などとの相関関係がわかりにくくなってきているということです。
 条例全体は法律上の区の姿でもあります。増改築を繰り返し、また、時の政治判断で設置された条例などアンバランスに存在することは、一面、区の歴史というとり方もできますが、さきに申し上げたとおり、区への信頼に影響すると思います。
 そこで、条例を区民の代表として審議する議会が理解できる条例体系にするよう、まず第一歩として願うわけでございますが、例えば、大枠の方向性を示す基本条例と事務的なことを含め、より具体的な取り決めを示した個別条例との二段構えに構成するという工夫でも、随分わかりやすくなるのではないかと思います。法令上、条例は上もなく下もなく横並びであることは承知しておりますが、表記の工夫などでできると思いますが、条例体系を見直す第一歩としていかがでしょうか、ご答弁をお願いいたします。
 次に、要綱について伺います。
 要綱は法令ではない、つまり法的拘束力を持たないものであります。しかし、要綱には、区民に大きく影響する内容のものもあります。要綱は、内部ルールとして適宜改変できるといった即応性のメリットも大きくありますが、やはり地方自治のあり方を考えたとき、区民に影響する内容の要綱に当たっては、できるだけ条例化していく、つまり議会審議を通じ合意を図り、政策決定の透明性を図り、そして法令として位置づけていくという努力が必要と考えますが、いかがでしょうか、お考えをお示しいただきまして、壇上での質問を終わります。(拍手)
◎室星 危機管理室長
 私の方からは、災害対策について二点お答えを申し上げます。
 まず、ボランティアの登録制度、また、区職員OB等も含めた登録の推進ということでございます。
 お話しいただきましたように、地域には、電気、建築、土木、あるいは福祉等、専門的な資格や豊かな職業経験をお持ちの方が大勢いらっしゃると思います。こうした方々に、災害時にボランティアとして活動していただければ、避難所の運営や避難者の方々にとって大変助かるものだというふうに考えております。
 区では、これまで建設、土木、造園等の専門技術を持つ団体、また米穀商組合等と災害時の協力協定を締結いたしまして、災害時の支援体制の整備を図るとともに、また、防災訓練にも参加をしていただくなど、区民防災組織との相互の交流を図り、災害対応力の向上に努めてきております。
 区といたしましては、今後とも、こうした専門的技術をお持ちの方々などの災害活動への参加を図るとともに、ボランティア協会とも連携を図りながら、お話しいただきました専門的能力や豊かな職業経験をお持ちの方、また、区の職員のOBも含めまして、より多くの方がボランティアとして活躍できるよう取り組んでまいります。
 続きまして、大規模被災地へ職員を派遣する体制についてお答え申し上げます。
 他の区市町村等において大規模災害が発生した場合、相互協力の観点から被災地支援をすることは大変重要であると考えております。ただいまお話しいただきましたように、区はこれまでに新潟県中越地震や阪神・淡路大震災の被災地に職員を派遣し、支援をしてまいりました。こうした経緯等を踏まえまして、本議会にご提案しております世田谷区災害対策条例には大規模災害を受けた被災地支援の規定を盛り込ませていただいているところでございます。
 区といたしましては、派遣した職員の経験を生かしながら、日ごろから区の職員の災害対策訓練等に取り組み、災害対応能力の向上に努めながら、今後、他の自治体で大規模被害が発生した場合、被災地の状況に応じた支援ができるよう体制等の整備を図ってまいります。
 以上でございます。
◎齋藤 総務部長
 条例のあり方について二点ご質問がございました。お答えを申し上げます。
 まず第一点でございますが、現在多くの条例が存在するがわかりにくくなっている、条例体系を整理すべきではないかというご質問にお答えします。
 現在、世田谷区には約二百五十ほどの条例がございます。議員ご案内のとおり、条例の制定には、区民主体の区政を推進する上で、区民に区政の方針等を示すとともに、区民の代表である議会のチェックを受ける機会ともなっております。
 一方、条例は、法律や国の政省令を補完する作用を行うものや、区の施策を実施するための基本的な指針を定めたものなどに大別できます。また、区には、区の憲法とも言うべき基本構想や基本計画等があり、区が行う施策はこの基本理念に基づいて体系的に展開されており、それを法律的に裏づけているものが条例だということが言えます。
 これまで区は、基本構想や基本計画等を受けて、一貫して自治の考えをもとに条例を制定してまいりました。区民生活や区民要望がますます複雑多様化している現状を踏まえ、条例制定に当たりましては、その役割や責任を明確にしつつ、基本条例と個別条例の相互補完性を図りながら、より一貫した整備に努めてまいりたいと考えております。
 二点目のご質問、要綱も場合によっては条例化していく努力をすべきではないかというご指摘のご質問でございます。
 お話しのとおり、要綱は区の内部規範でありまして、議会の議決を得て制定された条例のように直接区民を拘束するものではございません。ただ、ご指摘のように、要綱の中には区民生活に影響を与えるものもございます。
 区はこれまで、このような要綱の性格を説明しながら区民に協力を求める形で事業運営をしてまいりました。しかし、地方自治の本旨に基づきまして、さまざまな課題解決等に向け、より的確にこたえていくためには、どうしても条例に根拠を求めなければならない場合もございます。
 一方、これまでも区の施策を展開するに当たりまして、もはや要綱ではその実効性を確保できないといったことから、区民や議会等のご意見を踏まえまして新たに条例を制定した例もございます。区の施策としての信頼と法的効果を確保するため、ご指摘のような必要が生じた場合には、議会にお諮りをしながら対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆上島よしもり 議員
 ご答弁ありがとうございました。
 条例の質問だけさせていただきますけれども、要綱について再度質問いたします。
 答弁では、必要が生じた場合に条例にしていくというご答弁だったと思うんですが、その必要が生じているかどうかということが我々にはわからないんです。つまり、要綱が今、どこに、どれだけ存在しているかというのも、千以上というふうに漏れ伺っておりますけれども、よくわからない中で、地方自治のまさに本旨を考えれば、こういう要綱も我々もきちっと見られるような状態にしておくべきだと思うんです。
 そこで、各所管できちっと運用していただくのはもちろんなんですが、ぜひ一カ所どこかで要綱というものを一括でまとめておくような、そういった対応がこれから必要になってくると思うんですが、その辺についてはいかがでしょうか。
◎齋藤 総務部長 
 今ご指摘がありましたが、先ほど申し述べましたが、要綱につきましては区民生活にも影響があるということで認識してございます。区民要望の多様化に伴いまして、窓口の所管も多数、複雑になってございます。そんな中で区民の皆様が迷わないで要綱を確認できることになれば利便性の向上にもつながる、このように考えます。そのような見地から、ご指摘の点を踏まえまして整備に当たってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
◆上島よしもり 議員
 ぜひ、どこか一つの所管でまとめていただくことを要望しておきます。
 最後に、条例全般について要望ということで申し上げたいと思うんですけれども、実は、高知県で条例等の立法指針というものをつくったようなんです。私はこれを読ませていただいんですが、内容は特に高度なものではなくて、大変大ざっぱなものだったんですが、要するに条例等の立法についてしっかりと区の考え方を持っていくという指針をつくることも必要なのではないかなというふうに思った次第であります。
 行政改革とか、また職員の意識改革という点からも、もう一度条例全体を、体系を見直す、また条例を見直すということをぜひともお願いしたいと思います。
 以上で質問を終わります。
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